ずいぶん前にホームランボール飾るやつ

みたいなスルドスタンドを作ったんですがいくつか問題がありまして。
1. 意外と打面が高い
→背が高い方でもないので打面が高いときつい。スルドはボルトが打面側に突き出てるので手が当たると流血騒ぎになる。
2. 打面が傾けられない
→打面が高いなら手前に傾ければ済むんですが重力で押さえてるだけの構造上、3本足にある程度均等に荷重がかかってないと崩れる。
3. セッティングしたら移動ができない
→ギリギリのバランスで置いてるので「ごめんちょっと後ろ下がって」みたいなのが地獄
って思いついただけでもなかなか使い勝手の良くないスタンドでした。
80cmくらいの棒を9本持つだけだったのでそれなりにコンパクトにまとめられて移動は楽だったんですけどね。
この構造のままどうにかして高さを下げることも考えましたが、裏側のヘッドが地面に対して並行なまま距離を近づけていくとある一定の距離から突然音が詰まったりします。
多分床に反射した音波が裏側のヘッドと逆位相になって打ち消し合ってしまうんでしょうね。少し傾けて反射音がまともにヘッドに当たらなくなると解消するんですが構造上傾けることができないという問題がまた障害になります。困ったもんだ。
次に作るならドラムラックみたいなやつかな。とか考えていたんですが結構大掛かりになりそうだし、もうちょっとパッと設営できる構造にできないもんかなぁとは思ってました。

とはいえコロナ禍でなかなか使わなきゃいけないような用事もなくて。
そんな状態で特に構想を詰めることもなく数年放置していたのですが久しぶりに1人で3台叩く話が舞い込んできまして、これを機にリベンジしようかなと!ね!!
今回クリアしたい課題は
・打面を傾けられるようにする
・セッティングしたまま移動できるようにする
本当は「高さを可変に」と言いたいところですがとりあえず自分しか使いませんからね。誰かに作ってあげなきゃいけない時に考えましょう。

こんなふうにパイプで正四面体のピラミッドみたいな枠を作って頂点から3台吊るす感じにしてみましょうか。打面がMAX30度くらい傾けられたらベストです。
さっそく設計です。
打面を30°手前に傾ける想定で正四面体の頂点を90cmに仮定します。
正四面体の高さの公式は

ですので一辺の長さを逆算すると

110cmくらいです。まあ高さに関しては脚の開き具合で多少調整できるし、作ってみて高すぎたら切ればいい話なのでとりあえず長めの120cmで作ってみましょう。

パイプはある程度の強度とクランプ、ジョイント類の豊富さからビニールハウス用のパイプを使おうと思います。太さ25mm。ガルバリウム鋼管という種類で鋼のパイプにガルバリウムと呼ばれる亜鉛とアルミの合金がメッキされており、サビにくく安価なので安心して失敗できます。ありがたい。
三脚の頭の部分はパーツとして売っているものも少なく一番悩ましい部分なのですが単管の金具でこういうものを見つけました。

完璧っすね。真ん中に単管が通るサイズ。本来単管の杭から120°ずつの3方向にチェーンなり横棒なりを付ける部品らしいのですが強度もしっかりありそうなのでこのフィンの出てるところに一本ずつ脚を固定すれば三脚の出来上がりです。楽勝。
脚のパイプと三脚の頭を繋ぐ金具はこれを使おうと思います。

ビニールハウスのパーツの一種で「自在T字キャップ」といいます。
これの左側のパーツだけをパイプにつけて頭のフィンを挟み込む感じでネジ止めしましょう。一個250円くらいと大変良心的なお値段です。
さらに同じ金具で横に渡すパイプも止めましょうか。金具10個セットで買っちゃったし。
ここまででメインのフレームのパーツは揃いました。このフレームにスルドを吊るしたい。
三脚頭の金具のフィンの間に穴を開けてフックアイボルトを付ける方式にします。
フックアイボルトってのはこういうやつ。

カラビナから直接ボルトが生えてる感じのやつです。
カラビナみたいな開閉機能のないフックボルト、もしくは完全に閉じた輪っかの形状のアイボルトも考えたのですが、振動などで外れてほしくないのと三脚の頭から極力ヘッド面を下げたくないので直接固定できるこの部品をチョイスしました。一個1200円くらいとなかなかのお値段がするんですがまあ仕方ない。ていうか今回他の部品の単価が安すぎて高く感じるだけ。
ついでに脚の接地面はキャスターにしたい。25.4mmのパイプにはスペーシアとかイレクターとかのパイプ用の差し込み式キャスターがギリギリ入ります。

あまりにギリッギリなのでパーツクリーナーとかで滑らせてネジ込む感じになります。パイプを切る時にパイプカッターで切ると内側にバリが出るんですがそのバリを綺麗に削っておかないと入らないレベル。ちゃんとバリを取ったりディスクグラインダーで切ったりすれば使えないことはないです。これで「ちょっと後ろ下がって」ができるようになりますね。
とはいえ斜めになってるパイプから生えてるキャスターなのでどうしても回転がぎこちなく方向が定まらない感じになってしまうのですが、スルド3台+スタンドの重さを持ち上げることなく床も傷つけることなく引きずれるのはとても助かる。
パーツが揃ったので一気に組み上げます。三脚の頭にフックアイボルトの穴を開けるのは電動ドリル使いましたがその他は工具もほとんど使わないので難易度は高くないはず。

フックアイボルトは一応ワッシャーを噛ませましたが三脚頭のパーツが意外と柔らかいので無理矢理締めてもめり込んで止まってくれる気はします。

組み上げてみて高さを見ます。
うーんやっぱあと10cm、いや15cmくらい下げようかな。
折り畳む時は横棒の片側を自在T字ジョイントから外します。

あらコンパクト〜⭐︎
キャンプ用品のタープポールを収納するバッグみたいなのがあればすっきり収まりそうですね。
実際にスルドを吊るしてみます。

1台ならこんな感じ。大口径のものを手前に吊るす場合はフックアイボルトに直接かけると打面がほぼ水平になってしまいました。カラビナひとつ追加すると傾斜が確保できて叩きやすそうです。フレームと当たる部分は楽器の保護とビビり音防止のためクッションを噛ませました。重心が手前に寄ってるので奥側の脚にウェイトを足した方が安定するかも。

2台吊るすならこうかな。これもフックアイボルトにカラビナを追加して吊るしておくと打面の傾斜が作りやすかった。
立ち位置の方向にスタンドの脚が来ますがまあ大丈夫でしょ。

3台吊るすなら奥側になる1raと2daはお互いをカラビナで連結して脚に載せます。
3raは手前に置くのでカラビナをひとつ増やして吊るしました。こちらにもクッションを噛ませて保持します。

紆余曲折あって最終的に脚の長さが114cm、キャスターは無しとしました(あんまり便利じゃなかったし軽量化したかったので)
ひとつひとつの口径が大きいので1ra2daが遠いこと遠いこと。全体を低くして打面を水平に近づけると奥のスルドを叩くのに上半身を前に倒すような姿勢になってしまって腰がヤバかった(老)ので全体を上げて打面の傾きも大きくしました。
練習用にマッフルヘッド貼ってるんですが黒とシルバーで統一されてる感じがなんかかっこよくないすか?なにこれ超イカす。
これで3台用スルドスタンド、「ザ・ひとりでできるもん」の完成とします。おつかれ!
さあて…
一番の問題は…
僕がちゃんと叩けるかどうかですね…。